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2007年 10月 01日
「14歳」 千原ジュニア 著 講談社
私、もうすぐ14歳になる息子がおります。 ココントコ、難しいお年頃になったのと、男の兄弟がいなくて男の子の育ち方がイマイチよく判らないので、この本を見かけた時には「お~、タイムリーだわ~」と読み始めました。 千原兄弟の弟、浩史14歳の頃の引き籠りパジャマ生活を描いた自伝的小説で、せっかく合格した中高一貫教育の名門中学校に行かずに、引き籠ってテレビのスナアラシを見続けたり、壁に絵を描いたり感情に任せて穴を空けたり・・・。 「自分の戦う世界はココ(中学校)じゃない」 「自分は皆と違う事がしたい」 早熟な男の子は、ひたすら考え続ける苦しい思春期を送ったのね~。 そういえば少し前「14歳の危機」って言葉が社会面を賑わした事があったよね。 14歳の男の子って、真っ暗闇の中で手すりの無い危ない橋を目をつぶって渡る様な時期なのかも知れない・・・。 こういう本は子を持つ親なら、「親としてどうしたらいいのか?」を考えながら読み進めていきますよね。 千原家のお父さんは、浩史の非凡さを面白がる様子もあるけど、心理的には少し子供と距離を置いているようで、引き籠った彼に階段下から声を掛けるくらい。 お母さんは、息子の様子にウロたえ、お父さんと言い争い、日中息子と顔を合わせなくても済む様にパートに行くんです。 教育問題を扱うドキュメント本には、困難に立ち向かい子供と格闘し「この子のすべてをありのまま受け止めました」って言う勇敢な母親が登場するじゃないですかぁ。 でも、「そういう風に出来なかったら親として失格なの?その子供は一生引篭もりなの?」って少し反発も感じるのよ。それが出来る賢い親ばかりじゃないのにって。 だから、食事に精神安定剤を混ぜ込み、毎日少しのお金を置いてパートに出かける千原家のお母さんの不器用さに反って救われる気がしたの。 親として理想的で適切な判断と行動が出来る時ばかりじゃないけど、それでも子供が自分で道を見つけることが出来れば、自立できる日がいつかは来るんだってね。 千原ジュニア、引篭もり代表としてガンバレっ! ************ ところで、ウチの14歳の息子、サッカーのクラブチームを辞めました。 それで、昨晩は小学校からずっと一緒にサッカーをしてきたクラブチームのメンバー6人と親さんが「お別れ会」を開いてくれて、和気藹々と食事をしてきました。 こんなに楽しい仲間達と一緒なのになんで辞める事を決めたのかと残念なくらいです。 これまでにポツポツと話を聞き出したところ、クラブチームで「技術を磨く」「上手くなる」事を常に求められるのがイヤになってしまったみたい。 中学校の部活もサッカーなので、中学の仲良しの友達と部活で楽しくボールを蹴るので十分なんだとか。 おねいちゃんが器械体操を10年続けていることもあって、精神力を鍛えるためにも卒団まで続けさせた方がいいんじゃないかとも思うんだけど、子供3人が同じように育っていくワケは無いんだよね~。 「14歳」を読んだあとだし、これからの息子を信用して見守らなくてはと思う母なのでした。
by nounai_g
| 2007-10-01 14:13
| 溺れる読書
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